非常用発電機の内部観察とは?重要性と実施方法

内部観察は、発電機の劣化や異常を早期に発見し、突発的な故障を防ぐための重要な手法です。
非常用発電機は、災害や停電時に確実に作動することが求められる設備なので、適切な点検が必要とされています。本記事では、内部観察の意義、具体的な方法、法的要件について詳しく解説します。
もくじ
1. 内部観察の重要性
内部観察とは、非常用発電機のエンジン内部を分解または内視鏡を用いて点検し、主要な部品の状態を確認する作業です。
これは、負荷試験では検出しにくい異常を発見するために必要となります。
1.1 内部観察の目的
- 負荷試験の代替
- 負荷試験が難しい環境では、内部観察を実施することで機器の状態を把握可能。
- 部品の摩耗・欠損の確認
- エンジン内部の摩耗や異常を早期に発見し、必要な対策を講じる。
- カーボン堆積の除去
- 長期間の無負荷運転で発生するカーボン(すす)を適切に清掃し、燃焼効率を維持。
- 潤滑油・冷却水の成分分析
- オイルや冷却水を分析し、金属摩耗や冷却系の異常を検出。
1.2 消防庁規定と内部観察の義務
消防法および消防庁のガイドラインでは、負荷試験の実施が困難な場合の代替手段として内部観察が推奨されるケースがあります。
2. 内部観察の具体的な方法
内部観察には、内視鏡検査や分解作業など、いくつかのアプローチがあります。
2.1 内視鏡検査
内視鏡カメラなどを使用し、エンジン内部の状態を確認する方法です。主要な検査ポイントは以下の通りです。
- 過給機のコンプレッサー翼・タービン翼の状態
- シリンダヘッドの状態
- シリンダ内部・シリンダ壁・吸排気弁・ピストン頂部などの状態
2.2 分解作業による点検
エンジンを部分的に分解し、目視や専用機器を用いて詳細に点検します。
- 燃料噴射装置の噴霧状態と噴霧圧力の確認
- シリンダ摺動面の確認
2.3 潤滑油・冷却水の成分分析
- オイルの劣化状態(金属粉混入や粘度の変化)
- 冷却水の汚れや腐食成分の確認
これにより、エンジン内部の損傷リスクを事前に特定し、部品交換や適切なメンテナンスを実施できます。
3. 内部観察を実施する際の注意点
3.1 事前準備とバックアップ電源の確保
- 点検期間中は発電機の運転停止が必要なため、バックアップ電源の準備を行う。
- 専門技術者による作業が必要であり、技術者に依頼する。
3.2 記録と報告義務
消防法では、内部観察の結果を記録し、原則3年間保管することが義務付けられています。
- 試験実施日・担当者
- 点検結果(異常の有無、摩耗状態など)
- 交換部品のリスト
- 消防署や建物管理者への報告書提出
4. まとめ
内部観察は、非常用発電機の適切な保守管理のために重要な点検手法です。特に、負荷試験の代替手段として活用できるため、設備の長寿命化と安定稼働に大きく貢献します。

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