はじめに

西日本エネルギー設備保安推進会では、非常用発電設備(自家発電機)の擬似負荷運転を行う事で、オーナーの皆さまの施設の安全性が高くなる、 という啓蒙活動を日本全国に一層推進して参ります。

近年では、非常用発電設備における負荷試験の重要性が認知されはじめ、消防設備の総合点検時に負荷運転(30%)の実施が着実に推進されております。 “発電機一体設備”としての点検が大きく推進され始めています。

その一方で、消防用設備の非常電源としての役割をもっている非常用発電設備は、停電の際に適正に動作し、屋内消火栓設備やスプリンクラー設備への送電を行い、 それらの設備が停電前と変わらずに運転できることが求められています(H14年6月11日 消防予第172号)。 したがって、非常用発電設備だけが正常に動くことを確認しても、建物全体で構成されている消防用設備が確実に動作するとは限りません。 安全な設備があって初めて、オーナーの皆さまにとっての“安全・安心”を得ることができるのです。

西日本エネルギー設備保安推進会は、“安全・安心”のために“コンプライアンスを遵守する”ことが大切と考えています。 その上で、追加コスト軽減への“やさしさ”も大切と考えています。 非常用発電設備の負荷試験付総合点検を行える「知識」や「資格」を持った、優秀な消防用設備点検実施・専門業者の方々が 非常用発電設備から屋内消火栓などの設備へ送電する実負荷運転の実施や、擬似負荷装置を使った擬似負荷運転を行えるよう、技術の習得によって メンテナンスを実施頂く。その結果として、「消防設備の“安全・安心”」「やさしいコスト」を提供し、 結果的に「コンプライアンスの遵守」にもつながると確信し、皆さまにご提案いたします。

実負荷試験の必要性

  1. 火災が発生し、屋内消火栓やスプリンクラー設備などの消火設備を運転している最中に、 停電が起こったらどうなるでしょう? (商用電源の停止)
    →自家発電設備が起動し、40秒以内に電圧を確立し屋内消火栓やスプリンクラー設備へ電源を供給します。
  2. 自家発電設備から屋内消火栓、スプリンクラー設備へ電力を送る配線等に不具合があった場合はどうなるでしょう?
    →残念ながら自家発電設備が起動しても屋内消火栓やスプリンクラー設備は停止してしまいます。

そのようにならないために、実際に自家発電設備からの電力で屋内消火栓やスプリンクラー設備を動かす実負荷点検が必要なのです。

擬似負荷運転の必要性

(1)擬似負荷とは・・・

非常用発電機などの負荷試験において、実際の負荷を接続する代わりに接続する負荷抵抗。

(2)コンプライアンスの観点から・・・

消防用設備の点検要領(H14年6月11日 消防予第172号)では『疑似負荷試験装置、実負荷等により、 定格回転速度及び定格出力の30%以上の負荷で必要な時間連続運転を行い確認する。』 と規定されており、実負荷点検で定格出力の30%を超えない場合は、 擬似負荷試験装置を使用することで30%以上の負荷を確保し、負荷運転を行うことも可能です。

(3)機械設備の観点から・・・

月次点検等で行なっている無負荷運転点検を行っていると、エンジン内にカーボンが堆積されます。 その為、1年に1回は、30%以上の負荷運転を行い、堆積されたカーボンを燃焼排出させることが必要です。

実負荷+擬似負荷 並列30%のご提案

大切な消防設備の実負荷試験(屋内消火栓設備など)では自家発電設備の最大出力の10~20%程度しか負荷がかかりません。

<西日本エネルギー設備保安推進会ご提案>
実負荷+擬似負荷の並列接続試験で30%負荷の実現!!

西日本エネルギー設備保安推進会は、自家発電設備の設置・点検や数多くの負荷試験の実績をもつ(株)辰巳菱機を中心に、 多くの施設で消防設備点検を実施している各地の消防設備組合などの協力もいただいております。

擬似負荷と実負荷並列での接続イメージ

(例)切替器搭載式の場合